抗血栓食研究会のメンバーは、野菜・果物の抗血栓作用を調べてきました。我々は、まず、どの測定法が野菜・果物の抗血栓作用の選別に最適かを検討しました。主に動物実験の結果から、下に示す測定法に注目しました。
Global Thrombosis Test (GTT) を用いますと、抗血栓作用が野菜・果物の品種によって異なることがわかりました。ある品種は血栓形成を抑えますが、促進する品種もあるのです。抗血栓性野菜品種を健常者に食べてもらい、摂取開始2時間後(急性効果)および3か月後に採血し(長期間にわたる介入研究)、GTTで測定しました。これらの結果から、抗血栓性野菜・果物品種の血栓症予防効果の可能性が示唆されました。
今回は、抗血栓性野菜品種のうち、トップクラスに分類された野菜品種についてお知らせします。果物については、後日にお知らせしたいと思います。
我々の研究では、野菜・果物に含まれるポリフェノール量および抗酸化作用と抗血栓作用の間には、相関は認められませんでした。
参考文献
Yamamoto et al. Investigations into the pathomechanism of thrombotic disorders with an ex vivo Global Test performed from non-anticoagulated blood: From animal experiments to bedside application". Acta Scientific Nutritional Health 7.7 (2023): 119-129.